我が家の珍獣ペット「チンチラ」をご紹介します。

チンチラ(Chinchilla)は猫ではありません。齧歯目の小動物でアンデス山脈が彼らのふるさとです。その毛並みはビロードのように美しく手触りがなめらかで、毛皮として大変重宝がられました。そのため乱獲が進み、今では野生のチンチラは絶滅寸前となっています。野生のチンチラに限ってはワシントン条約によって商取引が禁止されています。野生の場合は繁殖証明書が必要ですが、我が家のチンチラは野生ではありません。

我が家に最初に来たのは雌のブラックベルベット。生後6ヶ月くらいのとても警戒心の強いチンチラでした。名前をシェラ(Shella)と付けて、2週間ほど放っておき環境に慣れさせました。環境に慣れてくると部屋の中を散歩するようになります。ここから人間とチンチラの触れ合いが始まります。人になれさせるため、おやつは必ず手渡しで行うようにし、大きな音を立てたり速い動作をして脅かさないように注意しました。(シェラの昔の写真1シェラの昔の写真2
慣れると名前を呼ぶだけで寄ってくると聞いたことがありますが、未だに呼んでも寄ってきません。(汗) ビニール袋を開ける音=おやつが貰えるという認識は凄まじいもので、寝ていようが食事していようが直ちにすっ飛んできます。

ちなみに動作は見かけからは想像できませんが、大変素早いです。なかなか捕まりません。特に後ろ足は強烈なので、驚くほど高くジャンプします。屋外に逃げ出したらまず捕獲できないと思います。

シェラが飼い主を認めると、今度は飼い主が大変な状況になってきます。何と言っても家具やコード類の被害です。飼ったばかりの本棚や、チェストの角も綺麗に削られてしまいました。電源コードやゲームコントローラーのコード、リモコンのボタンなど、彼らが囓りやすい物はひととおり被害にあってしまいます。(詳しくは「チンチラ被害状況報告書」をご覧下さい)

齧歯類の動物(ウサギやハムスターなど)は、永久に歯が伸びるそうです。そのため適度に歯を削らなければ、かみ合わせが悪くなり食物を食べることが出来なくなるのです。歯を削る行為として物を囓ることは、彼らにとって極自然な行動といえます。
加えて深刻な問題がエアコンの電気代。彼らは標高の高い山地に生息している動物ですから、気温は25度以下(20度以下が望ましい)、湿度はゼロに近いほど良いという条件。したがって日本の夏など、高温多湿の自然環境下では生きていけないそうです。乾燥した日本の冬は大丈夫ですが、5月頃から10月頃まではエアコンはフル稼働します。
シェラが成長して、体重も大人のチンチラ並みになった頃、お婿さん探しを始めました。とある日、行きつけのペットショップに行ったら、なんとバイオレットの子供が売っていたのです。バイオレットはチンチラの中でも希少な毛色で、手に入れることはなかなか難しいとされています。ちょうど雄がいて値段もそれなりに高かったのですが迷わずゲットしました。
名前をザック(Zack)とし、2匹が同居する大きなケージと一緒に連れ帰りました。この子はもともと人なつっこくて、我が家に来た日から散歩していました。ただちょっとシェラに比べると頭が弱いような・・・(汗)
とても愛嬌のある顔立ちで、毛並みはシェラよりも更に美しい、そんな彼を次のページで紹介します。

(シェラと子供)
さてこれで無事(?)チンチラのお見合いが始まることとなりました。あとは2匹の相性の問題。
ちなみにチンチラの結婚は雌が主導権を握っている(最近は人間界でも?)ようです。雌は寄ってくる雄を評価し、自分にとって満足できない相手の場合敵対行動をとります。さてザックは・・・

次のページへ